ブランド名の決め方|売れるネーミングの法則と具体的な作り方

ブランドネーミングの心理学|音と語感で売れる名前の作り方

最終更新日:2026年08月21日

※この記事は、Shopify開発歴8年以上の株式会社SOLSTAR代表取締役・島袋隼が監修しています。

名前の変更と同じ時期に、売上が大きく伸びた商品があります。代表例が、伊藤園の「お~いお茶」です。1985年に「缶入り煎茶」として発売され、1989年に現在の名称へ変更されました。伊藤園の公式資料によると、1989年度の売上金額は前年度比2倍以上、発売翌年度と比べて6倍以上の約40億円に伸びています。

もちろん、売上の伸びを名前だけの効果とは断定できません。それでも、読み方が分かりやすく親しみのある名前が、商品の受け取られ方を変えた事例として参考になります。

ブランド名や商品名は単なるラベルではなく、お客様が最初に受け取るメッセージです。そのため、「候補は出たけれど、どれを選べばよいか分からない」と迷う方も少なくありません。

この記事では、音から受ける印象を表す「音象徴」、発音のしやすさ、記憶への残りやすさといった研究をもとに、名前が消費者の心理や購買行動に与える影響を解説します。ECブランドで「覚えられる」「選ばれる」名前をどう決めるかも具体的に紹介します。

1. ブランド名で売上が変わるのか|第一印象と売上のつながり

ブランド名の候補を並べてみたものの、「どれを選べばいいのかわからない」と悩むことはよくあります。ネーミングはセンスの問題として語られがちですが、実際には、名前が売上やブランドの印象に影響を与える仕組みには一定の法則があります。その法則を先に理解しておくと、このあと解説する音や語感の話も、個別のテクニックではなく、ひとつの考え方から生まれていることが理解しやすくなるでしょう。本記事では、ブランドネーミングの心理学を体系的に整理した資料として知られる Kolenda の「Brand Names: A Step-By-Step Guide」を参考にしながら、関連する研究知見や日本のEC市場の実情を踏まえて内容を再構成しています。

ブランド名が重要なのは、「最初の印象」を決める情報だから

ブランド名が第一印象を決め、消費者の心理的な判断に影響するイメージ

消費者がブランドと初めて接するとき、価格やスペックより先に目に入り、耳に届くのがブランド名です。人は最初に得た情報を基準にその後の判断を行うため、第一印象は想像以上に大きな影響を与えます。同じ商品であっても、名前が違うだけで「品質が良さそう」「親しみやすそう」「効果がありそう」といった印象は変わります。中身がまったく同じでも、ネーミングによって受け取られ方は大きく変わるのです。

さらに、ブランド名は一度目にするだけのものではありません。広告で目にし、検索で入力し、口コミで誰かに伝え、再購入の際に思い出す——消費者はブランド名に何度も接触します。そのため、「読みやすさ」「覚えやすさ」「ブランドの価値や商品の特徴との一致」といった小さな違いが、長期的には認知度や売上の差となって現れます。

ECサイトでブランド名が特に重要な理由

実店舗以上に、ECサイトでは名前の良し悪しが成果に直結します。理由は3つあります。

  • 指名検索の入口になる:「ブランド名+商品」で検索してもらえるかは、名前が正しく覚えられ、正しく打ち込めるかにかかっています。読み方を迷う名前は検索の時点で取りこぼします。
  • ドメイン・SNSアカウントと一体:名前はそのままURLやアカウント名になります。長すぎ・かぶりすぎの名前は、取得や告知の段階でつまずきます。
  • 口コミで「声」になって伝わる:口に出して伝えやすい名前ほど広がりやすい。

ECサイトでは、ブランド名が検索や口コミのきっかけになり、ブランドの第一印象も左右します。感覚だけで決めず、読みやすさや覚えやすさを確かめながら選びましょう。


2. 発音しやすさと処理流暢性|言いやすく覚えやすい名前ほど選ばれやすい

発音しやすいブランド名が処理流暢性により選ばれやすくなるイメージ

ブランド名を考えるうえで、まず確認したいのが発音のしやすさです。人は、理解しやすく処理しやすい情報を好意的に受け取りやすい傾向があります。心理学では、この情報の処理しやすさを処理流暢性(しょりりゅうちょうせい)と呼びます。すらすら読める名前は親しみを持たれやすく、記憶にも残りやすくなります。

研究で分かっていること

発音のしやすさが人の判断に影響することは、実際のデータでも確認されています。2006年に行われたアルターとオッペンハイマーの研究では、米国市場に新規上場した企業を分析した結果、発音しやすい社名やティッカーシンボル(証券コード)を持つ企業の株式は、発音しにくい企業に比べて上場直後のパフォーマンスが高い傾向が見られました。

この研究は株式市場を対象としたもので、商品の購買を直接調べたものではありません。ただし、処理しやすい情報ほど好意的に受け取られやすいという考え方は、ブランド名を検討するときにも参考になります。読み方に迷う名前は理解や記憶の負担になるため、候補は実際に声に出して確かめましょう。

読みやすく覚えやすいブランド名の決め方

候補が出たら、画面で見るだけでなく実際に声に出して確かめます。

3回続けて自然に読めるか確認する

ブランド名を声に出して3回続けて読んでみましょう。口がもつれたり、途中で言い直したりするようであれば注意が必要です。電話で伝える場面や接客、ライブ配信、口コミなどでは、言いにくい名前ほど不利になります。

初見で正しく読まれるか確認する

候補の名前を第三者に見せ、読み方を説明せずに読んでもらいましょう。人によって読み方が分かれる場合は、ブランド認知や指名検索にも影響する可能性があります。読まれ方が統一される名前ほど、記憶にも残りやすくなります。

奇抜なスペルに頼りすぎない

英字の母音を省いたり、大文字と小文字を不規則に組み合わせたり、読みにくい当て字を使ったりすると、目立つ一方で「どう読むのか分からない」「覚えにくい」と思われることがあります。

個性を出すために、無理に表記を変える必要はありません。まずは日本語で見ても読み方が分かり、声に出しやすいことを優先しましょう。そのうえで、響きや意味にブランドらしさを持たせます。


3. 音象徴(ブーバ/キキ効果)|音そのものが意味を運ぶ

音象徴とブーバ・キキ効果により名前の響きが印象を伝えるイメージ

ブランド名の印象は、言葉の意味だけで決まりません。私たちは音の響きから、丸み、鋭さ、やわらかさなどを感じ取っています。音が特定の印象やイメージを連想させる現象を音象徴(おんしょうちょう/サウンドシンボリズム)と呼びます。

この音象徴を理解するうえでよく知られているのが、「ブーバ」と「キキ」を使った実験です。ブーバとキキはどちらも意味を持たない言葉ですが、多くの人が共通したイメージを結び付けます。この現象は、実験にちなんでブーバ/キキ効果(Bouba/Kiki Effect)と呼ばれています。

ブーバ/キキ効果とは

音象徴の代表的な例として知られているのが、心理学者のヴォルフガング・ケーラー(Wolfgang Köhler)が行った実験です。

被験者に「丸い図形」と「尖った図形」を見せ、「ブーバ」と「キキ」という意味のない2つの言葉のうち、それぞれどちらに当てはまると思うかを尋ねると、多くの人が丸い図形を「ブーバ」、尖った図形を「キキ」と結び付けました。

英語の文字だけでは、音の印象を少しイメージしにくいかもしれません。実際に「ブーバ」と「キキ」を声に出して比べると、ブーバは丸くやわらかく、キキは細く尖った感じに聞こえやすいでしょう。

英語では、「b」「m」「o」といった音には柔らかさや丸みを感じやすく、「k」「t」「i」といった音には鋭さやシャープさを感じやすい傾向があります。文字そのものを覚えるよりも、「ブーバ」と「キキ」の響きの違いとして捉えると分かりやすくなります。

商品やサービスの詳細を知らなくても、名前の響きから印象を受け取ることがあります。候補は意味だけでなく、声に出したときの聞こえ方も確認しましょう。

日本語の音から受ける印象は目安として使う

日本語にも、音の響きと印象の間には一定の関係があると考えられています。すべての商品に当てはまる法則ではありませんが、ブランド名や商品名の候補を考える際の目安になります。

実際に、日本語の音に対して「丸い」「鋭い」といった印象を評価した研究でも、特定の音が共通したイメージを喚起する傾向が確認されています。

カ行・タ行・パ行などの破裂音
「鋭さ」「力強さ」「スピード感」「キレ」を連想させやすい音です。シャープな性能や爽快感を訴求したい商品と相性が良く、スナック菓子や飲料などでもよく使われます。「ガリガリ君」の「ガリ」が、噛み砕く食感を音で表現しているのはその代表例です。

ラ行
「なめらかさ」「上質さ」「洗練された印象」を与えやすい音です。高級感やラグジュアリーな世界観を演出したいブランドで使われることが多くあります。

サ行
「清潔感」「軽やかさ」「爽やかさ」を連想させる音です。美容、ファッション、ヘルスケアなど、スマートで洗練された印象を重視する分野と相性が良い傾向があります。

マ行・ナ行
「やさしさ」「親しみやすさ」「安心感」を感じさせる音です。日用品や食品、ファミリー向けブランドなど、親近感を重視する商品によく用いられます。

濁音(ガ行・ダ行・バ行など)
濁音には「重厚感」「力強さ」「存在感」といった印象を加える効果があります。エネルギーやパワフルさを表現したい場合に有効です。

母音が与える印象
母音にも一定の傾向があります。例えば、「イ(i)」のように口を狭くして発音する音は、「小さい」「軽い」「速い」といった印象を与えやすい一方、「ア(a)」や「オ(o)」のように口を大きく開いて発音する音は、「大きい」「重厚感がある」「安定感がある」といった印象を連想させやすいとされています。

ブランド名や商品名を考える際は、意味だけでなく「どのような音で構成されているか」にも目を向けてみましょう。響きとブランドコンセプトが合っているかを確認し、最後は第三者の受け取り方も確かめましょう。


4. 覚えやすさの設計|韻・反復・長さ

韻・反復・音数で覚えやすいブランド名を設計するイメージ

記憶に残る名前を考えるときは、韻・反復・長さの3点を確認します。

韻と反復は記憶を助ける

リズムのある言葉や同じ音が繰り返される言葉は、覚えやすい傾向があります。「セブン-イレブン」「ポッキー」「ガリガリ君」などは、声に出したときも口になじみます。

また、心理学の研究では、韻を踏んだ表現は好意的に評価されやすいことも報告されています。特にその効果は、黙読よりも声に出して読んだときに強く現れるとされています。

SNS動画、ライブ配信、接客、口コミなど、ECブランドの名前が声に出される場面は少なくありません。候補は文字だけで見ず、実際に発音して確かめましょう。

覚えやすい名前は長すぎず短すぎない

ブランド名の長さも、覚えやすさに大きく影響します。

日本語では3〜5拍程度に収まるブランド名も多く見られます。ただし、この数字を「最も記憶に残りやすい長さ」と断定できる十分な根拠は確認できません。短すぎると他社との違いを出しにくく、長すぎると覚える負担が増えるため、あくまで候補を比べる目安として使いましょう。

ただし、長さには「覚えやすさ」以外の効果もあります。

研究では、長めの名前は高級感や特別感を連想させやすく、短めの名前は親しみやすさや自然さを連想させやすいことが報告されています。

例えば、高級ブランドやプレミアムラインであれば少し長めの名前が世界観を補強することがあります。一方、食品や日用品、ヘルスケア商品のように親近感を重視する場合は、短くシンプルな名前の方が相性が良いケースもあります。

ブランドのポジションや伝えたい価値に合わせて、覚えやすさと印象のバランスを取りながら長さを設計することが確認しましょう。

覚えやすく検索しやすいブランド名の決め方

ECサイトのブランド名を考える際は、単に覚えやすいだけでは不十分です。消費者に思い出してもらえることに加え、検索したときに見つけてもらえることも欠かせません。

会話で伝わる長さにする

ブランド名は、広告やWebサイトだけでなく、口コミやSNS、接客などを通じて人から人へ伝わります。そのため、一度聞いただけで理解できる長さに収めることが理想です。

一般的には3〜5拍程度が覚えやすいとされますが、それ以上の長さになる場合は、自然に呼べる略称や愛称を用意しておくのも有効です。正式名称と愛称を使い分けることで、ブランドの世界観と拡散性を両立しやすくなります。

検索で埋もれない独自性を持たせる

どれだけ覚えやすい名前でも、一般的な単語すぎると検索結果の中に埋もれてしまいます。

例えば、「Natural」「Beauty」「Life」といった汎用的な言葉だけで構成されたブランド名は、検索エンジン上で競合が多く、自社を見つけてもらいにくくなります。

ブランド名を決める際は、実際に検索してみて、自社ブランドが指名検索で見つかりやすいかを確認しましょう。覚えやすさに加え、適度な独自性を持たせることが確認が必要です。

リズムの良さを意識する

同じ音の反復や韻を取り入れると、口になじみやすくなります。

ただし、リズムを優先するあまり、ブランドの意味や世界観が伝わらなくなってしまっては本末転倒です。

ネーミングでは、「覚えやすい」「検索しやすい」「ブランドらしい」 の3つが重なるポイントを探すことが確認しましょう。そこに到達できれば、消費者の記憶にも検索結果にも残る強いブランド名になります。


5. 意味と表記の設計|ブランドらしさと親しみをつくる

造語・親近感・自分ごと化でブランド名の意味と連想を設計するイメージ

音の響きや覚えやすさを整えたら、名前が伝える意味と表記を考えます。ブランド名には、商品や会社を見分けるだけでなく、価値観や世界観を伝え、お客様に親しみを持ってもらう役割があります。

造語でブランドの意味を凝縮する

ブランドネーミングでは、既存の言葉を組み合わせて新しい言葉を作る「造語」がよく使われます。

造語は独自性を出しやすく、複数の意味をひとつの名前に込められます。ただし、商標登録の可否は名称ごとに異なるため、別途確認が必要です。

例えば、Febreze(ファブリーズ)は、「fabric(布)」と「breeze(そよ風)」を組み合わせた造語です。布製品を爽やかにするという商品の価値を、名前そのもので表現しています。

また、い・ろ・は・す は、「いろは」という日本らしさを感じさせる言葉と、「LOHAS(健康・環境志向のライフスタイル)」を組み合わせたネーミングとされています。親しみやすさとブランドの価値観を一つの名前にまとめた好例です。

このように、造語は単に目新しい名前を作るための手法ではなく、ブランドの特徴や思想を凝縮して伝えるための手段といえます。

「なんとなく分かる」が理想

意味がまったく想像できない名前は、覚えてもらうための負担が大きくなります。一方で、説明しなくても何となくイメージできる名前は、消費者の記憶に残りやすくなります。

例えば、植物由来のコスメブランドであれば、自然や専門性を連想させる語尾や接頭語を取り入れることで、ブランドの世界観を直感的に伝えることができます。

意味をすべて説明する必要はありませんが、聞いた人が自然にイメージできる余地は残しましょう。独自性と分かりやすさのバランスが取れた候補を優先します。

自分との共通点がブランドへの親しみにつながる

人は、自分と共通点のあるものに親しみを感じる傾向があります。

その代表例が、心理学でいうネームレター効果(Name-Letter Effect)です。

これは、自分の名前に含まれる文字や音を好ましく感じやすい現象です。

日本語では、アルファベット文化圏と比べて漢字・ひらがな・カタカナといった表記の影響も大きいため、単純に音が一致するだけでなく、文字そのものの印象も欠かせません。

この効果をそのまま商品名に再現するのは簡単ではありませんが、お客様になじみのある言葉を取り入れる考え方は参考になります。

お客様に親しまれる言葉と表記を選ぶ

ネームレター効果をそのまま再現することは難しくても、「親近感を持たれやすい名前」を設計することはできます。

お客様になじみのある言葉を取り入れる

ブランド名には、お客様が普段から使う言葉や大切にしている価値観を反映できます。

例えば、ライフスタイル、趣味、地域性、世代特有の言葉などを取り入れることで、「自分たちのためのブランドだ」という感覚を持ってもらいやすくなります。

表記によって印象をコントロールする

日本語では、同じ読み方でも表記によって受ける印象が大きく変わります。

  • 漢字:意味が伝わりやすく、重厚感や信頼感を与える
  • ひらがな:柔らかく親しみやすい印象を与える
  • カタカナ:現代的で新しい印象を与える
  • 英字:洗練された印象やグローバル感を演出しやすい

同じ読み方でも、どの文字で表すかによって印象は変わります。名前と表記を一緒に検討しましょう。

読み方を迷わせない

英字ブランド名を採用する場合は、特に読みやすさを確認しましょう。

ブランド名を見た人によって読み方が変わると、口コミで伝わりにくくなるだけでなく、指名検索にも影響します。

「見たときに読める」「聞いたときに書ける」

音・意味・表記が同じ方向を向いているかを確認し、お客様が迷わず認識できる名前を目指しましょう。


6. ブランド名の決め方早見表

ここまで解説してきた原理を、実際のネーミングに落とし込めるよう整理したのが以下の早見表です。ポイントは、名前を先に考えるのではなく、「どんな印象を持ってもらいたいか」から逆算すること。音の響き、長さ、表記を組み合わせながら、自社ブランドに合った方向性を見つけてみてください。

目的別ネーミング早見表

出したい印象 印象を与えやすい音 型・手法 長さの目安 相性のよい表記
高級感・上質 ラ行/ア・オを含む響き やや長めの造語・外国語由来 中程度〜やや長め 英字・カタカナ
親しみ・やさしさ マ行・ナ行/反復音 愛称・オノマトペ・擬人化 短め ひらがな
信頼・誠実 読みやすく安定感のある音 意味が伝わる名称・創業者名・由来型 短め〜中程度 漢字・英字
スピード感・先進性 カ行・タ行・パ行/イ段の音 短い造語・英語由来 短め 英字・カタカナ
清潔感・ナチュラル サ行/軽やかな響き 自然・植物の連想語・造語 短め〜中程度 ひらがな・カタカナ

あくまでネーミングの方向性を考えるための目安です。複数の印象を組み合わせたい場合は、まず最も伝えたい印象を1つ決め、その印象に合った音を軸に設計しましょう。軸を定めてから他の要素を加えることで、一貫性のあるブランド名を作りやすくなります。

カテゴリ別のネーミングのポイント

コスメ・スキンケア
上質感とやさしさを両立できる、ラ行や柔らかい母音を含む響きが向いています。植物や自然を連想させる言葉を造語に取り入れると、世界観を伝えやすくなります。

食品・飲料
オノマトペ(擬音語・擬態語)が特に効果を発揮するカテゴリーです。食感やのどごし、温度感などを音で表現することで、体験を直感的に伝えられます(「サクサク」「ゴクリ」など)。

アパレル
ブランドの世界観が確認が必要です。英字やカタカナで洗練された印象を演出しつつ、誰が見ても読み方が分かるかを重視しましょう。

ガジェット・ツール
硬い破裂音や短い名前が、スピード感や先進性を伝えやすくなります。また、検索で埋もれない独自性の高い造語との相性も良好です。


ブランド名の候補を絞り込むときのチェックポイント

ブランド名の候補がいくつかに絞れたら、感覚だけで決めるのではなく、チェックリストを使って客観的に評価しましょう。

  • 初見で正しく読めるか
  • 読み方が人によって分かれないか
  • 声に出して自然に発音できるか
  • 音の響きや表記が商品の印象と一致しているか
  • 指名検索で見つけやすいか
  • ドメインやSNSアカウントを確保できるか
  • 商標や既存ブランドと競合しないか

ネーミングは感性だけで決めるものではありません。最後はこうしたチェック項目を使いながら絞り込むことで、長く使えるブランド名を選びやすくなります。

7. ブランド名の決め方で失敗しないための検証手順

どれだけ優れたネーミングの原則を理解していても、最終的な確認を怠ると失敗につながります。ブランド名は一度決めると変更コストが高いため、決定前に必ず検証を行いましょう。

読みにくい表記、意味を想像できない造語、長すぎる名称などは、前の章で確認した基準と重なります。ここでは、公開後に変えにくい項目を中心に検証します。

決定前に行いたい検証

ブランド名は公開後の修正コストが高いため、確定前のテストに時間をかける価値があります。

  • 第三者に声に出して読んでもらい、読み方が分かれるか確認する
  • 「どんな商品やブランドだと思うか」を複数人に聞き、狙った印象が伝わるか確認する
  • 指名検索の結果を調べ、競合や類似ブランドがないか確認する
  • ドメインやSNSアカウントの取得可否を確認する
  • 商標登録の有無を調査する
  • 広告やSNS投稿の見出しで試し、反応を比較する

法的な確認について

商標や法規制に関する最終判断は、弁理士や弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。本記事はネーミングの心理学やブランド設計の観点を解説するものであり、法務上の判断を代替するものではありません。


よくある質問

Q. ブランド名を変えるだけで売上は伸びますか?

ブランド名だけで売上が決まるわけではありません。ただし、読みやすさや覚えやすさは、第一印象、口コミ、指名検索のしやすさに影響します。商品そのものの価値や価格、販売方法と合わせて考えることが大切です。

Q. ブランド名は何文字くらいが覚えやすいですか?

すべてのブランドに共通する最適な文字数はありません。日本語では3〜5拍程度に収まる名前も多く見られますが、あくまで目安です。短さだけで決めず、一度聞いて理解できるか、声に出しやすいか、検索で他社と区別できるかを確認してください。

Q. ブランド名は造語と既存の言葉のどちらがよいですか?

どちらにも利点があります。造語は独自性を出しやすい一方、意味が伝わりにくい場合があります。既存の言葉は理解されやすい反面、検索結果で埋もれやすくなります。聞いたときに意味を想像でき、他社と区別できる候補を優先しましょう。

Q. ブランド名を決める前に何を確認すべきですか?

第三者に読んでもらい、読み方と第一印象を確認します。そのうえで、同名や似た名称の企業・商品、検索結果、ドメイン、SNSアカウント、商標を調べます。海外展開を考えている場合は、他言語で不適切な意味にならないかも確認してください。


8. まとめ:覚えやすく伝わりやすいブランド名を選ぼう

ブランド名は、消費者がブランドと出会う最初の接点です。

発音のしやすさは好意や信頼感を生み、音象徴は商品の特徴や世界観を直感的に伝えます。さらに、韻や反復、適切な長さは記憶に残りやすくし、造語や親しみのある表現はブランド独自の意味や価値を形づくります。

心理学やマーケティングの知見を参考にしながら候補を検証すると、ブランドの価値を伝え、長く使える名前を選びやすくなります。

ただし、名前だけでブランドが完成するわけではありません。

ブランド名から受ける印象は、価格の見せ方や商品ページのデザイン、購入体験と一貫していることで初めて強い力を発揮します。ネーミングと同様に、価格設定や価格表示も消費者の判断に大きな影響を与えるため、あわせて設計することが重要です。

ブランド名は決まったものの、「その世界観をECサイトや価格設計にどう反映すればよいかわからない」というケースも少なくありません。

SOLSTARでは、ブランド設計からShopifyストアの構築・運用までを一貫して支援しています。ネーミングだけでなく、ブランドの魅力が伝わるECサイトづくりまで含めて相談したい場合は、お気軽にお問い合わせください。


参考文献・体系的参考

著者:島袋 隼(株式会社SOLSTAR 代表取締役)

 

著者プロフィール

島袋 隼(しまぶくろ しゅん)|株式会社SOLSTAR 代表取締役

San Diego State University 経済学部卒。

EC業界で9年以上にわたり、Shopifyを中心としたECサイトの構築・運用支援に従事。これまでに、開発費10億円超の大規模ECサイト開発支援や、年間売上60億円以上のShopify Plusサイトのリニューアル構築・長期運用支援に携わる。

株式会社SOLSTARでは、Shopifyアカデミー認定資格(開発・運営・B2B販売戦略)を取得。ブランドの世界観を大切にしながら、成長フェーズに応じたECサイト構築、Shopify移行、CRM設計、越境EC支援を行っている。

ShopifyやECサイト運営に関する情報を中心に、売上向上や運用改善に役立つノウハウを発信。

関連リンク:SOLSTARについてYouTube

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