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Shopify Plusの費用は?決済手数料を年商別にシミュレーション

Shopify Plusの費用は?決済手数料を年商別にシミュレーション

Shopifyの料金ページは、誰でも簡単に確認できます。月額料金はBasicが3,650円、Growが10,100円、Advancedが44,000円、Plusが368,000円からです。

しかし、エンタープライズ規模の企業が実際にShopifyへ支払う金額は、この月額料金とは大きく異なります。年商数十億円規模のブランドになると、請求額の大きな割合を占めるのは料金ページには掲載されていない費目です。

そこで本記事では、公開情報を参考に設定した4つの想定ブランドをもとに、日本円および日本の決済料率を前提として、「日本でエンタープライズ規模のECサイトを運営した場合、Shopifyへ毎月いくら支払うことになるのか」を試算します。

Shopifyへの移行やプラットフォーム選定を検討している事業者やEC責任者の方に向けて、費用構造や見積もりの全体像を把握するための参考情報としてお役立ていただければ幸いです。

1. Shopify運用で発生する費用の内訳とは

Shopifyへ毎月支払う費用は、大きく次の4つに分けられます。なお、事業規模が大きくなるほど月額プラン料金の割合は小さくなり、他の費用が大きな割合を占めるようになります。

  • ① プラン基本料金:BasicからPlusまでの月額利用料です。料金ページに掲載されているため、最も把握しやすい費用です。
  • ② 決済手数料:クレジットカードなどの決済ごとに発生する手数料です。後述するように、多くのブランドで大きな割合を占めます。
  • ③ アプリ費用:機能拡張のために導入するアプリの利用料です。必要な機能によって金額は大きく異なり、売上規模とは必ずしも比例しません。
  • ④ その他費用:独自ドメイン、テーマ購入費、継続的な開発・保守運用費などが含まれます。

本記事では、4つの想定ブランドを設定し、日本円および日本国内の決済料率を前提として試算を行います。年商規模は比較しやすいように、3億円、20億円、50億円、100億円の4パターンを用意しました。

本記事の前提条件として設定した4ブランド

  ブランドA ブランドB ブランドC ブランドD
年商 3億円 20億円 50億円 100億円
月商 2,500万円 1.67億円 4.17億円 8.33億円
平均注文額 2万円 10万円 10万円 2万円
商品特性 中価格帯・多注文 高単価・少注文 高単価・多注文 中価格帯・多注文
利用プラン Advanced Plus Plus Plus

ブランドB・C・Dは、いずれもShopify Plusを利用するエンタープライズ規模のブランドとして設定しています。

ブランドBとCは平均注文額10万円の高単価・少注文モデル、ブランドDは平均注文額2万円で注文数が多いモデルです。同じShopify Plus利用企業でも、ビジネスモデルによって費用構造がどのように変わるのかを比較できるようにしています。

前提条件
本記事の4ブランドは、公開情報を参考に設定した想定モデルであり、実際の請求データを分析したものではありません。金額は1ドル=160円で換算しています(2026年6月時点の実勢レートは約159円)。


2. 基本料金とShopify Plusの料金体系を確認する

まずは、最も把握しやすいプラン基本料金から見ていきましょう。

Shopifyの料金プランは、日本では2024年5月以降、日本円建てで提供されています。2026年6月時点における公式料金(年払い時の月額換算)は以下の通りです。

プラン 月額(年払い) Shopify Payments
国内カード手数料
外部決済の
取引手数料
主な対象
Basic 3,650円 3.55% 2.0% 個人・小規模
Grow 10,100円 3.4% 1.0% 成長期
Advanced 44,000円 3.25% 0.6% 中〜大規模
Plus 368,000円〜
(3年契約)
2.9% 要問い合わせ エンタープライズ

「外部決済の取引手数料」とは、Shopify Payments以外の決済サービス(GMOイプシロンなどの決済代行会社)を利用する場合に、Shopifyへ別途支払う手数料です。

一方、Shopify Paymentsを利用する場合、この取引手数料は発生しません。そのため本記事では、試算をシンプルにするため、4ブランドすべてがShopify Paymentsを利用する前提で計算しています。

なお、日本のエンタープライズ企業では、既存の決済代行サービスとの契約や業務要件を理由に、Shopify Payments以外を選択するケースもあります。その場合は、プランごとに定められた外部決済の取引手数料が別途発生します。

各プランの詳細な違いや選び方については、「Shopifyの料金プランと始め方」を解説した記事をご覧ください。

Shopify Plusの売上連動料金を理解する

Shopify Plusで押さえておきたいのが、売上に応じて料金が変動する仕組みです。

Plusの料金は「月額36万8,000円〜」と表記されることが多いものの、これは最低料金を示しています。実際には売上規模に応じて料金が変動し、毎月の利用料は次の2つを比較して高い方が適用されます(両方を合算するわけではありません)。

  • 基本料金:月額36万8,000円(3年契約の場合)
  • 売上連動料金:月商 × 0.25%

月商が増加し、「月商 × 0.25%」の金額が基本料金を上回ると、そちらが適用されます。

例えば、基本料金の36万8,000円を上回るのは月商約1.5億円の水準です。そのため、一定規模以上のブランドでは、固定料金ではなく売上連動料金が適用されるケースもあります。

なお、料金には上限が設定されており、月額利用料は約640万円が上限です。また、0.25%は3年契約時の料率であり、1年契約の場合は0.40%となります。

これらの条件を各ブランドに当てはめると、プラン料金は以下のようになります。Shopify Plusを利用するブランドB・C・Dは売上連動料金が適用され、ブランドAはShopify PlusではなくAdvancedプランのため、月額44,000円の固定料金です。

ブランド 年商 月商 プラン 基本料金 売上連動料金
(月商×0.25%)
実際のプラン料金
(高い方)
ブランドA 3億円 2,500万円 Advanced 4.4万円 4.4万円
ブランドB 20億円 1.67億円 Plus 36.8万円 約42万円 約42万円
ブランドC 50億円 4.17億円 Plus 36.8万円 約104万円 約104万円
ブランドD 100億円 8.33億円 Plus 36.8万円 約208万円 約208万円

注記: Shopify Plusの料金体系に関する詳細な条件は公開されていません。本記事では、公開されている情報をもとに一定の前提条件を置いて試算しています。実際の料金は契約内容によって異なる場合があります。


3. 大きな割合を占める「決済手数料」を日本の料率で試算する

Shopifyの利用費用を考えるうえで、大きな割合を占めるのが決済手数料です。特に売上規模が大きくなるほど、月額プラン料金よりも決済手数料の影響が大きくなります。

なお、決済手数料はShopify特有の費用ではありません。クレジットカード決済を受け付ける限り、他のECプラットフォームや自社ECでも発生します。EC事業に共通して発生する費用として整理できます。

Shopify Paymentsの決済手数料率

日本のShopify Paymentsでは、国内発行カードの決済手数料率はプランごとに設定されています。

  • Basic:3.55%
  • Grow:3.40%
  • Advanced:3.25%
  • Plus:2.90%

これらの手数料は売上に対する割合で計算されます。日本国内向けのShopify Paymentsでは、決済1件ごとに加算される固定手数料はありません。

そのため、各ブランドの月間売上に上記の料率を適用すると、毎月発生する決済手数料は次のようになります。

ブランド プラン 月商 決済手数料率
(Shopify Payments)
決済手数料(月額)
ブランドA Advanced 2,500万円 3.25% 約81万円
ブランドB Plus 1.67億円 2.9% 約483万円
ブランドC Plus 4.17億円 2.9% 約1,208万円
ブランドD Plus 8.33億円 2.9% 約2,417万円

年商100億円のブランドDの場合、決済手数料は毎月約2,400万円、年間では約2.9億円になります(この金額にはプラン料金やその他の費用は含まれていません)。これは、Shopify Plusのプラン料金(月額約208万円)の10倍を超える水準です。

このように、売上規模が大きくなるほど、月額プラン料金よりも決済手数料の影響が大きくなり、Shopify関連費用のなかで大きな割合を占めるようになります。


4. アプリ・ドメイン・テーマ・開発費(売上に比例しない費用)

ここまで見てきたプラン料金や決済手数料とは異なり、アプリ費用や開発費用は売上規模に比例して増えるわけではありません。

これらの費用は、むしろ事業要件や運用体制の複雑さによって決まります。そのため企業ごとの差が大きく、Shopifyの導入・移行を検討する際に見落とされやすい項目でもあります。

アプリ費用は売上に比例しない

Shopifyストアの多くは、機能拡張のために複数のアプリを利用しています。

アプリの料金体系は、大きく次の2種類に分けられます。

  • 月額固定で利用するサブスクリプション型
  • メール配信数や利用量に応じて課金される従量課金型

実際には両方を組み合わせて利用するケースも少なくありませんが、本記事では比較しやすくするため、個社差が大きい従量課金分は除外し、基本的な月額利用料のみを対象として試算します。

ブランド 年商 アプリ費用(月額)
ブランドA 約3億円 約14万円
ブランドB 約20億円 約16万円
ブランドC 約50億円 約30万円
ブランドD 約100億円 約19万円

興味深い点は、アプリ費用が売上規模に比例していないことです。例えば、年商100億円のブランドDのアプリ費用が約19万円であるのに対し、年商50億円のブランドCは約30万円となっています。

これは、アプリ費用が売上規模ではなく、必要な機能や運用方針によって決まるためです。どの機能をアプリで実現するのか、どこまでを自社開発で対応するのかによって、費用は大きく変わります。

また、エンタープライズ規模の企業では、利用中のアプリを自社開発機能へ置き換えることで、アプリ数やライセンス費用を最適化するケースもあります。そのため、売上規模だけでアプリ費用を見積もることは難しいといえます。

ドメイン・テーマ・継続開発費

独自ドメイン

独自ドメインの費用は月額1,600〜3,200円程度です。EC全体の運用費用から見ると、影響は限定的な費用項目です。

テーマ

有料テーマを利用する場合、導入時に5万〜8万円程度の費用が発生します。ただし、これは初期費用であり、毎月発生する費用ではありません。

継続的な開発・運用費

「その他費用」の中で最も金額差が大きくなりやすいのが、継続的な開発・運用費です。機能追加やサイト改善、外部システム連携などを制作会社やフリーランスへ依頼する場合、日本国内では要件に応じて月額数十万円から数百万円規模まで幅があります。

継続的な開発・運用費は、EC事業の成長に伴って発生する重要な投資です。機能追加、UI/UX改善、越境EC対応、業務効率化など、どこまで取り組むかによって必要な予算は大きく変わります。

そのため、エンタープライズ規模のECサイトでは、初期構築費だけでなく、継続的な改善活動に必要な予算も含めて計画を立てることが重要です。

具体的な費用相場については、「Shopify構築費用の相場」を解説した記事もあわせてご覧ください。


5. 年商別に見るShopify関連費用と、エンタープライズの判断材料

ここまで取り上げた費用項目をもとに、4つの想定ブランドについて月額・年額の費用を試算した結果が以下の表です。

なお、従量課金型アプリやテーマ購入費などの一時費用は除外し、継続的に発生する費用を中心に集計しています。

費目(月額) ブランドA ブランドB ブランドC ブランドD
年商 3億円 20億円 50億円 100億円
プラン基本料 4.4万円 約42万円 約104万円 約208万円
決済手数料 約81万円 約483万円 約1,208万円 約2,417万円
アプリ 約14万円 約16万円 約30万円 約19万円
その他(ドメイン等) 約1万円 約1万円 約1万円 約1万円
月額合計 約101万円 約542万円 約1,344万円 約2,645万円
年額合計 約1,210万円 約6,500万円 約1.61億円 約3.17億円

注: この試算はShopifyへ支払う費用の一部を対象としたものです。構築費、継続的な開発費、運用人件費、広告費、物流費、従量課金型アプリなどは含めていません。実際にEC事業を運営する際は、これらを別途見込む必要があります。

大きな割合を占める決済手数料

表を見ると、どのブランドでもShopifyへ支払う費用の大きな割合を決済手数料が占めています。月額プラン料金の高さに注目が集まりがちですが、実際にはクレジットカード決済にかかる手数料の方が大きな割合を占めます。

また、前述の通り、この決済手数料はShopify固有の費用ではありません。クレジットカード決済を受け付ける限り、他のECプラットフォームや自社ECでも同様に発生します。

そのため、費用を評価する際は、月額プラン料金だけでなく、決済手数料を含めた費用構造全体で比較することが重要です。

費用だけでなく、事業要件との適合性で選ぶ

決済手数料がプラットフォーム間で大きく変わらない場合、選定で比較すべきなのは費用以外の要素です。月額料金の安さだけで判断すると、運用開始後に必要な機能や施策を実現できず、結果として追加費用や機会損失につながる可能性があります。

エンタープライズ企業では、費用とあわせて次のような観点を確認することが重要です。

  • 拡張性・カスタマイズ性
    必要な機能をアプリや開発によって実現できるか。将来的な機能追加やシステム連携にも対応できるか。
  • 越境ECへの対応
    多言語・多通貨対応、海外向け配送、各国の決済手段など、海外展開に必要な機能が備わっているか。
  • チェックアウト体験
    国内外の購入者がスムーズに決済を完了できるか。購入途中での離脱を抑えられる設計になっているか。
  • 拡張性・運用性と安定性
    大規模セールやアクセス集中時でも安定して稼働できるか。事業成長に合わせて拡張できるか。

これらの要素を費用とあわせて評価することで、自社にとって適したプラットフォームかどうかを判断しやすくなります。特にエンタープライズでは、月額料金の差額よりも、事業成長を支えられるかどうかが重要な判断材料となります。


6. まとめ

本記事では、4つの想定ブランドを設定し、日本国内の決済料率や料金体系を前提として、Shopify関連費用を試算しました。

試算の結果、年商3億円規模では月額約101万円、年商100億円規模では月額約2,645万円となりました。料金ページに掲載されている月額料金だけを見ても、実際の費用構造は把握できません。費用の大きな割合を占めるのは、月額プラン料金ではなく決済手数料でした。

ただし、決済手数料はShopify特有の費用ではありません。クレジットカード決済を受け付ける限り、他のECプラットフォームや自社ECでも同様に発生する費用です。そのため、料金ページの月額料金だけで判断するのではなく、決済手数料を含めた費用構造全体で比較することが重要です。

そのうえで、プラットフォーム選定では費用だけでなく、拡張性、越境ECへの対応力、チェックアウト体験、運用時の安定性なども重要な判断材料になります。特にエンタープライズ規模では、将来的な事業成長や運用効率まで含めて評価する必要があります。

株式会社SOLSTARは、Shopify開発歴8年以上のチームとして、年間売上60億円超のShopify Plusサイトの運用支援や、大規模ECサイトの構築・リニューアル・越境展開を支援してきました。

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また、Shopifyパートナーの選定を検討している方は、あわせて「Shopifyパートナーの選び方」の記事も参考にしてみてください。


出典・クレジット
・コスト内訳の参考データ: Coding with Jan「The REAL Cost of Shopify」(https://www.youtube.com/watch?v=yR8_5EDsvW0)。複数ブランドの費用を取り上げた動画で、本記事は公開された情報を参考に、日本市場向けの想定モデルとして試算しました。
・料金・手数料の裏取り: Shopify公式料金ページ(shopify.com/jp/pricing)、Shopify Plus料金ページ(shopify.com/plus/pricing
・Plus変動手数料の計算式: 公式は詳細を非公開のため、Shopify Plus専門の海外エージェンシーによる公開解説(Fuel MadeLogeixなど)で共通して示されている数値を総合した試算です。
※料金・手数料・為替は2026年6月時点の情報です。実際の契約条件は時期や契約内容により変動します。著者: 島袋隼(株式会社SOLSTAR 代表取締役)

著者プロフィール

島袋 隼(しまぶくろ しゅん)|株式会社SOLSTAR 代表取締役。San Diego State University 経済学部卒。

 

Shopifyを中心に、ECサイトの構築・運用改善をプロジェクト推進。支援してきたECサイトの累計売上は100億円+。また、Garry PandaとしてDJ/コンテンツ制作の活動も継続している。

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